ドローンの多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン
無人航空機の活用により、農薬散布、空撮、測量、インフラの点検などの場で広く活用されているが、人手不足が課題となっている。
こうした実情を踏まえた課題解決の一環として、「より少ない人員でより多くの機体を同時に運航できる仕組み」に対し、国土交通省より「ドローンの多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン」が、令和7年3月28日に策定されました。
このガイドラインは、安全を確保した多数機同時運航の普及拡大を図るとともに、新技術の活用を含めた機体数の上限拡大等に向けて無人航空機の事業化を後押しする形で策定されました。
今回の指針により、複数機同時運航を安全に行うための要点としてポイントが4つあります。
1.機体の要件
2.操縦者の要件
3.運航管理の要件
4.運航リスクの検証と対策
このほか飛行マニュアルに加え「安全管理規程※1」「教育訓練・資格管理マニュアル※1」等を整備することが必要で、統合的なルール整備が推奨されています。
※1:マニュアル類の名称は例である
無人航空機の多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン(第一版※2)の概要
●対象
レベル3又は3.5飛行で実施する1対5(操縦者1人に対して5機)までの運航※3
●各種要件等
◎機体 : 自動操縦機能(非常時の操作介入を含む)、機外を監視できるカメラ、フェールセーフ機能の装備 等
◎操縦者 : 緊急時の訓練を受けていること 等
◎運航管理 : 状況把握・判断を容易とする操作・監視画面の配置とすること(ポップアップ機能の導入など) 等
◎その他、運航リスクの検証と対策例等についても記載
※2:無人航空機の開発状況等を踏まえ今後も順次ガイドラインを見直し
※3:現時点での上限として設定(人間の目による監視が前提)
今後の見直しに当たってAI等の技術の活用も検討。
引用元:国土交通省HP(https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku10_hh_000276.html)