自衛隊耐空証明
自衛隊耐空証明制度
自衛隊で使用する航空機は、自衛隊耐空証明制度に基づき、耐空証明を受け、耐空性検査証明書を受けたものでなければ航空の用の供してはならないという制度である。
航空機の安全の確保に関する訓令(防衛庁訓令第32号)
防衛省が使用する航空機は、自衛隊法第107条に基づき、航空法の適用は受けないこととなっている。しかし、自衛隊で使用する航空機であっても安全性の確保は必要という観点から、令和5年に改訂・公布された「航空機の安全性の確保に関する訓令」(以下、単に「訓令」という。)において自衛隊耐空証明や自衛隊型式証明等の制度が構築された。
自衛隊で使用する航空機は、自衛隊耐空証明を受け、耐空性検査証明書を受けたものでなければ航空の用に供してはならない。(訓令第6条)
今後、新たに自衛隊に導入される航空機や、既に導入されている航空機であっても「重要な変更」を行う航空機については、基本的に自衛隊耐空証明制度の適用を受ける。(訓令附則3項)
自衛隊耐空証明を受けるための前提
国内で製造される航空機が自衛隊耐空証明を受けるためには、自衛隊型式証明その他の設計の安全性の証明を受けた航空機でなければならない。(特別設計承認を受けたものを除く)(訓令第15条)
また、基本的に自衛隊の製造組織承認を受けたものが製造を行う必要がある。(訓令第15条)
外国で製造される航空機であっても自衛隊型式証明その他の安全性の証明を受けた航空機でなければならず、国際民間条約の締結国たる外国の民間航空当局が耐空証明をした場合又は外国の権限のある軍当局が耐空証明その他これに準ずる行為を受けていなければならない。(訓令第15条)
耐空性検査証明書
耐空性検査証明書は、防衛省又は耐空性維持管理組織の承認を受けたものが発行することができる。ただし、整備は整備組織の承認を受けたものが行う必要がある。(訓令第30条)
自衛隊型式証明の申請者の要件
自衛隊型式証明等の申請者は、各幕僚長となる。(訓令第8条、第10条等)しかし、各幕僚長は設計組織の承認を有する必要があるが、、型式設計データにアクセスできる設計組織との間で、防衛省が受け入れられる合意(Agreement)を結ぶことにより、設計組織としての能力を有することを証明することができる。(JMAR21.A.14)つまり、自衛隊型式証明等の証明を行うには設計組織承認を有する必要がある。
追加型式証明
幕僚長等は、他の幕僚長等が受けた自衛隊型式証明又は自衛隊制限付型式証明に係る製品の設計の大変更をしようとするときは自衛隊追加型式証明を受けることができる。この場合も自衛隊型式証明と同じく設計組織承認を有するものが申請者となる。(JMAR21.A.112A)
構成品の承認
国内で設計された構成品(発動機及びプロペラを除く)について承認を受けることができる。ただし、TSOに該当するものについては、設計組織を有することは必須ではないが、JMAR21に適合するために必要な特定の設計手法、人的・物的資源及び一連の活動を定めた手順を使用する必要がある。なお、製造組織承認は必須である。(JMAR21.A.602)
適用している文書の発行日や文書番号
訓令と通知の関係性は以下のとおり。本説明は、これらの文書を基に作成している。

