無人航空機:ConOpsの考え方
ConOps
(NASA – ConOps Planning and Autonomyより抜粋)
ConOps “コノプス” とは、想定するシステムの運用計画について、非常に高レベルの利害関係者指向(stakeholder oriented)の概念書(graphic statement )を指します。
特に、エンドユーザーの目標を達成するために、運用するシステムがどのように使用されるかに重点が置かれています。
・システムの運用限界等を示し、ユーザーに対する要求や機能を明確化
・ミッションの概要や運用のシナリオについて詳しく記述
図はNASAのConOps例
無人航空機のConOps
無人航空機の型式認証に必要なConOpsは、主な利害関係者が無人航空機製造メーカーとそれを認証する国又は登録検査機関であることから、無人航空機がどのように設計・製造され、試験され、使用や保守・点検されるかが重要な鍵となります。
以下は、航空局サーキュラー No.8-001「無人航空機の型式認証等における安全基準及び均一性基準に対する検査要領」の概要です。
設計概念書 (CONOPS)には、試験及び運用限界の値と範囲を決定するために十分に詳細な以下の説明を少なくとも含むこと。
(機体性能、機能に応じた適切な運用方式であることを示すと共に、無人航空機の想定される運用の定義を明確にする)
・意図する運用のタイプ(物流や点検等、飛行プロファイルなどを含む具体的な運用方法)
・無人航空機の仕様(機体サイズ、重量、機能、性能、安全対策等)
・気象状態(雨、霧、雪、雷等)
・使用者、無人航空機を飛行させる者及び関係者の責任(運航関係者の定義、実施する業務内容と責任、安全管理体制等)
・コントロールステーション、補助機器及びその他安全基準に適合するために必要な関連システム: AE(プロポ、GCS、離発着装置等)
・無人航空機の運用のために使用される無線通信機能(コマンド、コントロール及びコミュニケーションの周波数、帯域、強度等)
・運用パラメータ(人口密度、地理的な境界、空域、離着陸エリア、運用エリアの混雑度、航空交通管制との連絡、目視内又は目視外飛行、航空機との間隔等)
・認証に必要な場合、衝突回避装置(DAA等)